つづきの後編です。


ビンテージということもあり、革の状態もあまり良くなかったので、まずはベルトのボディのメンテナンスから開始。


オイルを塗り込んでしっとりと仕上げます。





なかなかの乾燥具合だったので、少し多めにオイルを塗り込みました。

そのせいもあって、塗る前と塗った後では見違えるように変身。

これからも長く使っていけそうです。



そして思い切ってぶった切ったバックル留め。


新しくパーツを製作しました。





革はサドルレザーを適度な薄さに漉いて使用。

ループは残っていた残骸を参考にして、同じくサドルレザーでそのまま復元しました。 

バックルは長年使っていい感じに塗装も剥げてきていたので、特に手を加える必要もなくそのまま新しいパーツと組み合わせることにしました。



ここまで来れば、あとはメンテナンスしたベルトと新しいパーツをドッキングさせるだけ。

やや太めの糸で手縫いをして完成。





今回新しく付け足したサドルレザーのパーツは特に染色や中古加工をして馴染ませることはしませんでした。


変にビンテージに寄せることはしなくても、ヌメ革なので使っていけば自然と飴色に経年変化していくので、それをじっくり楽しむことにしました。





直したベルトは所有者のFさんに引き渡し、その出来映えに非常に満足してくださいました。



そして後日そのベルトを着けてご来店。






なおジーンズはエスキスバオリジナルジーンズで、直したベルトとの相性も抜群です。


今回のリペアでベルトとして再び使えるようになりましたし、これからまた長く愛用していただけるものと期待しています。




さらにぶった切ったパーツを使って、ちょっとしたキーホルダーもオマケで作ってみました。






捨てるにはとても惜しいので、キーホルダーとして再利用。


これもFさんにプレゼントし、とても喜んでくれました。


壊れても直して長く使うことの大切さを感じた一件です。

Leather Factory Shop ESQUISSEBA
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